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普通の女子なら、ここでおとなしく引くだろう。
しかし、[こいつ]は普通じゃない。
こういう状況になればなるほど、何かと俺につっかかってくる。
「絶対嘘だぁ!!教えろ!」
知恵は俺の腕を掴んで、的確にツボを探し当て、指圧を加える。
知恵んちの親父さんはマッサージ師をやってる。
そのせいか、こいつはどこが痛いツボか良く知ってるのだ。
「痛い痛い!!!!!」
俺の叫び声が教室内に響き、みんなの視線が一斉に俺ら2人に注がれる。
「また夫婦喧嘩かよ。」
「相変わらずあの2人、仲良いんね。」
「実はつきあってんじゃね?」
「つーか、タクってあんなに喧嘩強いのに、柊には勝てねぇよな。」
様々な声が飛び交うが、そんなのまるで耳に入っていないかのように、ツボ押しを続ける柊。
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