11人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし誰がどう考えてもその道は備中に行く道ではなく京に行く道だった…
最初にその異変に気付いたのは明智軍の第一陣の明智秀満の隊の足軽達だった…
「おい、俺達は羽柴殿の援軍に備中に向かうんじゃないのか?」
「俺もそう聞いている」
「でもこの道をこのまま進んじまったら京に着いちまうじゃねぇか」
「そんな事俺が知るか!ただ秀満様がこの道を進めとおっしゃったんだ!」
二人が小声で喧嘩をしていると急に後ろから声がかけられた…
「おい…うるさいぞ」
「こ、これは秀満様…」
「我々は只今から上様(織田信長)が閲兵をなさるからそのために京に向かうのだ…」
「そ、そうでしたか」
「分かったらさっさと進めい…」
こんな事が各隊で起こりながらも明智軍は衣笠山の麓まで軍を進めた…
最初のコメントを投稿しよう!