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「ただいま」
「お帰りなさい、お兄ちゃん」
「ただいま、水樹」
家に着いた令を迎えたのは七海水樹(ナナミミズキ)令の義妹である
水樹は幼い頃両親を亡くした。その事で西城家に引き取られたのである
「中学はもう終わったのか?」
「うん。小学校の頃からの友達もいるし、楽しくなりそうだよ」
水樹は笑顔で言った
「そっか、良かったな
お腹空いた?」
「うん」
「分かった。じゃあ着替えて直ぐに作るな」
分かった、と返事をして、水樹は居間に向かった
令は階段を上がり、手前から二番目の部屋である自室に入っていった
着替えを済ませて、一階の台所に向かった
「水樹、何か食べたい物ある?」
「特にないかな」
「分かった、じゃあ適当に作るな」
水樹の返事が聞こえて令は調理を始めた
「出来たぞ。持ってくの手伝ってくれ」
「はーい」
水樹はサラダの入った皿を、令はカレーの入った皿をそれぞれ持っていった
「よし、じゃあ食べようか」
「うん。いただきます」
令も復唱して言った
食事をしている途中
「あ、ねぇ。家って雑巾あったっけ?」
「ないな。そういえば僕も必要なんだ
これ食べたら買いに行くか」
「うん。行こ」
二人は残りを食べて家を出た
暫(シバラ)く歩くと雑貨屋が見えた
二人はそこに入り雑巾を購入し店を出た
「あ、明日のご飯の材料ないや。ついでに買って行っていいか?」
「うん」
二人はそのまま、スーパーに向かった
数分歩くとスーパーに着いた
「何か食べたい物ある?」
「じゃあ、ハンバーグ」
「分かった。じゃあひき肉と、玉ねぎと」
買うものを確認しながら歩いていた
「あ、そういや醤油(ショウユ)もうないんだ」
醤油を見て思い出した令は醤油に手を伸ばした
その時、別の手が横から伸びてきた
「あ、すいません」
「いえ、こちらこそ」
あれ?と令は思った
謝ってきた声が知っている少女の物だったからだ
「言葉」
「令君」
顔をあげるとそこには言葉が水樹と同じくらいの歳をした少女を連れて立っていた
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