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「えっと、言葉だっけ」
「はい、漣言葉(サザナミコトハ)です
それで、会議室ってどこですか?」
初めて彼女のフルネームを知った令は改めて彼女をよく見た
身長は160cmくらい長い黒髪を流していて、顔立ちは可愛いといえる
そんな彼女を見て
「いや、僕もわからないんだよ」
困った様に言った
「そうですか、どうしよう」
言葉は俯きながら言った
「じゃあ、先生にでも聞きに行く?」
「じゃあ、そうしましょう」
二人は職員室に向かった
「失礼します」
職員室の扉を開くと麗奈だけしかいなかった
「あれ、二人ともどうしたの?」
「会議室ってどこですか?」
「会議室なら、南館三階の廊下の突き当たりだよ」
「ありがとうございました」
二人は令をして職員室から出て会議室に向かった
会議室についた二人は
「もう始まってるかな?」
「多分」
言葉の声を聞いて令は
「大丈夫だよ、多分」
と言って会議室の扉を開いた
言葉の予感が的中し、委員会は始まっていた
「すいません遅れました」
委員長と思われる男子生徒が
「何で遅れた?」
「会議室が分からなくて、職員室に行ってて、それで遅れました」
「で、そいつは」
言葉をさして言った
しかし答えたのは令だった
「彼女が遅れたのは僕が職員室に一緒に来てもらったからです
職員室の場所もわからなかったので」
令は嘘を言った
委員長は少し溜め息をついた
「ったく、今回は許してやる
早く席につけ」
「はい、すいませんでした」
言葉も頭を下げて自分達の席に着いた
委員会が終わり言葉は令のところに来た
「あの」
「ん、どうした言葉?」
「えっと、さっきはありがとうございました」
令は「あぁ」と言って
「気にしないでよ」
と笑って言った
「ありがとうございます
あの」
「ん?まだ何かある?」
言葉は少し恥ずかしそうに
「えっと、わ、私と、その、友達に、なってくれませんか?」
「えっ?」
言葉の口から出た意外な言葉に少し驚いた
「私、本当に友達とか少なくて、それで男の子の友達なんていなくて」
意外だなと令は思った
しかし、そういうことならと思い令は
「わかった、いいよ
よろしく、言葉」
笑顔で言った
その笑顔を見てか言葉も笑顔になり
「はい、ありがとうございます、令君!」
嬉しそうに言った
「じゃあ、帰ろっか」
「はい」
二人は教室に戻った
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