序章 「何が神の技術よ」

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2508年、1月4日、10:00頃 アマニシ基地   「OTGエンジン機動」 「システムオールグリーン」 基地内に確認の合図の声が響く。   「ナスカ少尉、【メテオ】に異常ないか?」 「問題ありません。何時でも機動できます」 40歳ぐらいの男と、ナスカ少尉と呼ばれた20前後の女の声でそんなやりとりが回線から聞こえる。 「この実験が成功すれば、ニーグ、連盟より技術的に優位にたてるな」 さっきの40歳ぐらいの男の声だ。 ナガト少佐の前には巨大な鉄の塊、いや人の形をしたロボットが立っていた。 「しかし、ナガト少佐。OTGはまだ研究段階で実用化はまだ時間がかかります。いきなり【メテオ】に組み込まなくても、もう少し研究してからじゃないと……」 眼鏡をかけた研究員ぽい男がナガト少佐と呼ばれた男に問いかける。 「しかし、これ以上まっていてはニーグ、連盟が先にOTGを完成させてしまう。数、物資、兵の技量で劣る我らが勝つには、技術力しかない。OTGを実用化できればかなりの戦力になる。なんとしてでも成功させるしかない!」 「しかしニーグ、連盟ですらOTGをHMWに組み込んだ実験をしてないんですよ!?」 「だからこそやるのだ!この新型HMW【メテオ】は元々OTGエンジンをエネルギーとする予定で完成させたHMW、なんとしてでもOTGを……」
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