氷月

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   彼女は不思議な女だった   安易な表現だが、これ以上的確な言葉を僕は知らない。   ふわふわと何も考えていない様にみえて、それでもその瞳は吸い込まれそうな程澄んでいた。 何時出会ったのかさえ覚えていない。 友達なのか、恋人なのかもわからない。 ただ、抱きしめた腕には、やわらかく、不安定な温かさが残った。
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