say.3

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次の日のお昼休み。 梅雨で雨なのであって、教室でお弁当食べてるけど… あたしは屋上か中庭か裏庭がいい! 教室は授業以外ではいたくない! 「蓮華、浅水くんはいいの?」 「目立つ行動控えてるだけ」 ダメだ…食欲が落ちる。 「蓮華?大丈夫?無理して食べちゃダメよ?」 「でも、全部食べとかないと…」 また、みんなが… 「じゃあ、そうね。浅水くん」 は!?くぅちゃん!? 何、横を通ってる颯希くん掴まえてんの!? 「何?」 「お昼、まだでしょ?蓮華のお弁当どうぞ」 「イヤイヤ、これ食べかけだから…」 ホラー! 颯希くん変な顔してるー! 「ふ~ん。手作り?」 「い、一応…」 「美味しいのよ、蓮華の手料理」 ねぇ、くぅちゃん、ホントもういいから… ちゃんと食べるし。 「遠慮なく」 って、ホントに食べたー!! 微妙にありがたいけどなんでー!? 「お、美味い」 「…ありがと…」 胡桃と家族以外から初めて聞いて、どこか嬉しかった。 でも…恥ずかしい! 「颯希くん、あたしとつきあってくれる気になった?」 「なんで?」 むぅ~、やっぱ動揺しない。 「ん~、なんとなく。あたし、昨日言ったよね、諦めないって。あたしのこと、好きになって」 颯希くんはお箸を置いて…って、もう全部食べてる? どんだけ早食い!?
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