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「ふくぁ~」
その頃、大あくびをして保健室を出て来た生徒がいた。
学ランを持ってはいるが、ランニングシャツに羽織るように別のパーカーシャツを着ているため
到底制服姿には見えない。
パッと見不良っぽい彼が向かうのは選択授業。
普段の授業はさぼるくせに
彼はこの授業だけは受けようとする。
彼が購買の前を通りかかった時、恐喝されている生徒を見た。
してるのはいつもの先輩達。
またか、と思いつつ、去り際に足元に何かをみつけた。
『…教科書?あ、声楽じゃん。
…山城蒼偉、か。』
ふと、ため息を漏らし、彼は恐喝している先輩達の尻を見つめ
バシイィィンッ
と蹴り上げた。
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