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この髪がエメラルドグリーン色に輝く可憐な少女は鳳凰山 梨砂(ほうおうざん りすな)。號とは別のクラスで、可憐で成績優秀である。お弁当箱を持ちながら美奈に話し掛けてきた。
美奈「あ!梨砂ちゃん!うん、今日はどんなお弁当なの?」
梨砂はほほ笑みながら。
梨砂「開けてのお楽しみ…。」
さらにテーブルを広げる。
春の日差しの下、宴を始める。
瑠歌「で、話は戻るけど!あたしには普通に友達に見えるけど…違うのか?」
號(ここで友達じゃないって答えたら、この親切な娘達もあいつらに巻き込まれかねない!あいつらは何をしでかすか分からない!表では僕に明るく振る舞って、友達って事にしてるから、あいつらの中では…。)
瑠歌が號に顔を近付けて、言う。
瑠歌「お~い?聞いてんのかぁ?!」
號「あっ!う、うん。友達…。」
瑠歌「なんだかなぁ…。はっきりしない奴だなぁ…。」
美奈「あっ、あとごめんね…あの時まで合川くんのこと分からなくて…。」
瑠歌「お前、こいつ転校してきた日、風邪で休んでたもんなぁ!ははは!印象薄いわけだよ。」
號「いいもん…印象薄いのなら慣れてるもん…。」
瑠歌「はははは…。え~と、名前の方は號だっけ?號、あんまり引っ込むなって!もっとプラス思考でポジティブになれって!そうすりゃあ周りの人も構ってくれるもんだぜ?」
號「ええ、かなりポジティブな黒松さんのインパクトはかなり強いですよ。」
瑠歌「瑠歌でいいって…。」
號「え?」
瑠歌「瑠歌でいい!なんか…名字とさん付けって、なんかしっくりこないんだよなぁ…。」
號は少し顔が赤くなる。
美奈「あっ、梨砂ちゃんそのミートボールって手作り?」
梨砂「うん。」
美奈「ソースも?」
梨砂「うん。」
美奈「えー!すごいよ梨砂ちゃん!」
梨砂「いる?」
美奈「え?いいの?ありがとー!」
こんな感じで宴が盛り上がってる最中、號が余り見ない顔触れの男二人が教室に入ってきた。
髪の明るい方「瑠~歌~。」
髪の暗い方「おす、瑠歌。」
この二人は前者が旭ケ丘 薫(あさひがおか かおる)、後者が蒼山 虚路(あおやま うつろ)。二人とも瑠歌とは中学からの馴染みである。
瑠歌「お?」
薫「ほい、CD。あと帰りにこのCD買うから付き合ってー。」
瑠歌「あぁ、いいぜ…ってもうこんな時間じゃねぇか!この席の奴らがガタガタうるせぇから早く戻そうぜ。ほら、お前等も戻れって!」
瑠歌の号令と共に皆戻る。
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