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ワイト城に着いてすぐ、ここの王様と、世界の扉を管理する長老衆達との‘謁見’が執り行われた。
ここ、ベルマドーラ国を統治する王はサラムス三世。
まるで要塞のように大砲やら投石器やらで守りを固めている城塞都市の、その中心にさらに物々しく建っているお城の主に相応しいというか……
見た目からしてごっつくて険しい顔つきをした王様が、刺すようなきつい視線を俺に向けていた。
さらに……
ストックランド城に押し掛けてきて‘世界の扉’にかじりついていた、あの、独特な顔まで隠れてしまうようなフード付きのローブでお馴染みの、長老衆が5人そろって(こちらのローブは色が青で、向こうは緑色だったからそこだけ違う。
……もしかしたら他にも違いはあるかもしれないけど、俺には分からない(苦笑))俺達から少し離れた横の位置から値踏みするような視線を投げつけながら俺を見ていた。
そして・・・
白色基調の巫女姫ドレスをしっかり身に着け、見た目は別人のようになっていたジェニファーさんと。
青色基調の、独特な司祭風な服装に身を包み……冷たい感じの瞳で此方を見据えるクリスティー司祭と。
巫女姫としての修行をするために、一足先に此方へ出向いていたソニアも・・・巫女姫らしい顔を作って参列し……
やって来た『勇者御一行』の到着を、謁見の間の高い場所から俺達を見下ろす形で労ってくれた。
……形式に従った謁見だからか……
妙に冷たい感じの印象を受けたような・・・?
そう感じるのは多分、こういう形式じみたイベントというか……カチカチな政(まつりごと)が、苦手だからかなぁ~…?
・・・とにかく、気疲れしちゃったよ(*ため息*)
・・・さて。
基本的状況説明はこのくらいにしておいて……。
まずは、新たな出会いがあったところから話していこうと思う。
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