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「・・・はぅっ!(汗)」
フェルディさんの手を取り握手を交わした里美ちゃんが、いきなり声を上げて固まってしまった。
・・・?なんだ??
「お・・・おっきい(大きい)・・・」
彼女の視線の先には、握手で腕を振った動きに合わせて揺れ動くフェルディさんの豊満な胸があったりなんかして。
「……神様って、ぜぇ~ったい不公平っ!
二人のお姉さまのは元々のだからともかく、どーして小春センパイの胸まで私のよりおっきくしちゃうのよっ!?」
はは・・・ははははは・・・(苦笑)
こりゃ、絶対に俺が元男だなんていう自己紹介は出来んな~…
彼女の話し方の感じからして……どうやら先発陣はやっぱり俺の正体を話してはいないようだ。
「大丈夫よ、さとみちゃん。野菜と牛乳をしっかり食べているんなら‘コレ’は黙っていても成長するんだから」
「えっ?!ほ、ホントですかぁ???」
にっこり笑いながら話すフェルディさんに、里美ちゃんはもう片方の手も握手している手に添えて瞳を輝かせた。
……ふーん?コレってそーゆーものなん……
って、待てぃ!
俺、今……自分の胸元へ視線を落としていなかったか?!
しかも、ちょっと安心なんかしちゃってなかったか???
「……?顔色、急に悪くしちゃって・・・どしたの瞳ちゃん??」
「い、いや、なんでもないなんでもない」
心配して顔を覗き込んでいた矢川に気付いた俺は、慌てて手を左右に振りながら返事を返して誤魔化してみる。
・・・と、とりあえず。
中身は‘男’って説明は……今は伏せておいた方が無難だな……って事にしておいて・・・っと。
自己紹介もしておこうかな?(汗)
「・・・俺は目黒瞳。
一応、この世界にある伝説の勇者‘ダーク・アイ’って事になってるけど・・・
まあ、基本的には普通の高校生だと思う。
・・・よろしく☆」
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