2章 “答”と“悩み”

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時計の秒針がやけに大きく聞こえる教室に二人はまだ残っていた。日が暮れ外は真っ暗だ。 「そろそろ未来の部活が終わる頃だ。校門に行くぞ」 「…その前に話したいことあるんだ」 守護はすぐ出発出来るように準備を整えながら言った。 「ねぇ…あの時、希望が最後に言った言葉…覚えてる?」 「あの時?…ああ…『どうしてこうなるんだよ?』だろ?」 「そう…その“答”…出たよ」 希望も帰りの準備をしていたが、その手が止まった。 「ずっと考えてた。『守護(マモ)る』って何だろう?ってね。たぶんね、守護るっていうのは…」 「待て」 話の途中で希望が言葉を遮った。 「待て。今はその“答”を聞く時じゃないと思う。だからもう少し待ってくれ」 「…うん、わかった。じゃあ今度、希望が聞きたい時に聞いて」 「ああ。…悪いな、こんな時間まで付き合わせて。今度なんか奢ってやる」 「ふふ…じゃあお言葉に甘えて」 二人は戸締まりと消灯して、未来と待ち合わせをしている校門に向かった。そこにはすでに未来の姿があった。 「二人共遅い!」 「お前が早いんだよ」 「いや。僕らが遅れたのには変わりないよ」 「そうそう♪罰として私を二人の間に入れさせて♪」 未来は無理矢理希望と守護の間に入り、両手に花状態で帰宅した。
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