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保健室には、誰もいなかった
「困りましたね…」
「…甘夏」
めずらしく鉤塚先輩が
口を開いた
「はぃ?」
「…お前がやれ」
「はぃ…」
椅子に座り消毒液を
コットンにしめらせた
ゆっくりと傷口にのせた
鉤塚先輩だからだと思うが
話がはずまなかった
とりあえず、手当ては終わった
「なぁ…甘夏?」
また、鉤塚先輩が口を開いた
「お前いい匂いだな…」
「はっ?」
すると、鉤塚先輩が
僕の匂いをゆっくりと
嗅ぎはじめた
「ちょっ…先輩?」
その時の先輩の顔があまりにも
可愛すぎてときめいてしまった
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