プロローグ

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貴族国家ジュピタにある街ゼラニの少しだけ品の良い宿で、シールズは愛剣を手入れしていた。 十字架のようにつばの部分も長い魔法の愛剣は、錆びることもなく刃体に美しいシールズの顔を映し出している。 金色の長い髪は波をうって無造作に肩にかかっていた。 この剣を手に入れたのは一年程前で、ベナスにある古代神殿の台座に、シールズを誘うようにして突き刺さっていたのだった。それ以来はその扱いやすさから自分の愛剣としている。
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