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いつまでも聞いていたい…君のその優しい言葉
聞き覚えのある優しい、キレイな声…僕はまだ知らなかったんだ…この声が誰のなのか…
僕はいつも暗闇の中で目を閉じていたから…声がしてもわからなかった…わかりたくなかったんだ……暗闇から出るのが怖かった、目を開けるのが…怖かったんだ
暗闇から出ると今の僕じゃなくなる……今と違う自分になるのが怖かったんだ…
目を開けて周りを見渡せば今まで見えなかったものが見えるかもしれない
優しい言葉をかけてくれる静かで、響く声が誰のなのかわかるかもしれない でも…勇気が出ないんだ…
毎日、毎日…声を聞いた 色んな声を…その、色んな声の中でとても懐かしい声を聞いた…その声は…毎日、何度も聞いた…
この声は…誰のだったろうか?
思い出せない・・・思い出してはならない・・・
僕の心の中はぐちゃぐちゃだ…
ある日、記憶を少しだけ思い出した
『ゴメンね』
と女の子が泣きながら呟いてる…
あれは…毎日聞く声に似ていた…
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