彼に宛てた手紙

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《……いま、これを見てるコウは呆れてるかな?》 《泣くのは絶対ないね!!》 《私と違ってコウは強いから・・・》 怒ってるかも。 《コウにお願いがあるんだ。》 一息ついて、またレンズを見つめる。 《私のことなんて忘れて、幸せになってください!!》 忘れられたくないけど。 《君の幸せが私の一番の幸せ》 私はコウを忘れちゃうもん。 《本当に、》 《私はコウを愛していました》 涙を堪えて、手を握る。 《恋愛不器用なトコも、滅多に笑わないトコもぜんぶ、ぜんぶ大好きです!!》 《本当に・・・》 でも涙は溢れてくるの。 《好きです。大好きです。愛しています》 ずっと、 《こんなカタチでごめんなさい》 時計を見るともう時間だった。 《コウが来る時間だ》 《今からコウとデートしてきます》 きっと、最後のデートだよ。 《バイバイ!》 私は笑顔で手を降って ビデオカメラを止めた…
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