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掃除道具入れ……無い。
本棚……本……無い。
時計の裏……無い。
棚………!
「あ……あった!」
俺は金色に輝く鍵を手にしていた。その輝きは、勝者を照らすライトのようだ。
「残念だったな。拉致犯め。俺は脱出するぞ!」
俺は全ての角に向かって叫んだ。馬鹿にするように。
ガチャガチャ……カチャ
俺の上唇は、自然につり上がっていた。
ガラガラ……
静かにドアを開けた。
「失礼します」
俺はそう言って、ドアをピシャリと閉めた。
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