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廊下は真っ暗だった。教室が明るかったぶん、余計に暗く感じる。 カチャ 電気のスイッチを押しても、明かりはつかない。 一体どうなってんだ。 暗さから、恐怖も感じてきた。 それもそうだ。夜の学校が怖くないはずがない。 さっきいた教室が四階。そして今、三階。 しかし、三階に電気がついている教室はなかった。 だから今から階段で、二階に降りているのだ。 「全くよぉ……めちゃめちゃこええよ」 タッタッタッタッ 恐怖を掻き消すように、階段を猛スピードで駆け降りた。 ……! 俺の顔つきが変わった。 教室の明かりがついている……。 すると突然、俺の心臓が暴れだした。 ドクンッ……ドクンッ! ここに……俺を拉致った犯人がいるのか? 俺はゆっくりと階段を降り終えて、静かにドアの前に来た。 ハァハァ…… 心臓が破裂しそうだった。さっきまでの俺は、どこにいったんだろうか。 ドアに手をかけた。 もう緊張、不安は最高潮に達していた。 ……今だ! 「おらぁぁぁ!!!!」
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