15人が本棚に入れています
本棚に追加
ん? ここはどこだ?
目の前が真っ暗。何も見えない。もしかして、これは夢か? それとも……。
「はっ!」
俺は突然目覚めた。
目の前には、窓。外は真っ暗だった。
「え……?」
ふと、あることに気がついた。
俺は立ったまま寝ていたのか? 一体どういうことだ。
いつもなら、自分の部屋で起きるはずだ。いや、それが普通なのだ。なのに、俺は今ここで目覚めた。
しかも何故か、寝起きという感じがしない。完全に目は冴えている。
俺はその場で、部屋の全てを見渡した。
「……あ」
思わず声を漏らした。この部屋、どこか見覚えがある……。しかし、そこから先が思い出せない。
「よし、とにかくここを出よう。考えるのはその後だ」
そう呟きながら、目の前のドアに手をかけた。
ガチャ……
ん?
ガチャ……ガチャ
え……開かない!?
一気に何かが込み上げてきた。
「嘘だろ、おい」
次は窓に手をかけた。
しかし、結果は同じだった。開かない。
その横の窓も……開かない。その横も。
最初のコメントを投稿しよう!