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「お母さん!お父さん!」
俺は叫び続けた。
とにかく、母さんか父さん…いや、両親共に助かって欲しかったから。
「翔よく聞いて。もし、お母さんもお父さんも死んじゃったら、おばあちゃんの所に行きなさい」
「いやだよおぉ…死んじゃいやだよおぉ」
俺はあの時どのくらい涙を流したのか覚えていない。
悲しくて、悲しくて涙が止まらなかったのは覚えているけど…。
「君の親族は誰がいるの?」
「おじいちゃんとおばあちゃん」
「そうかい、ありがとう」
「お母さんはね、おばあちゃんの家に行きなさいって言ってたよ」
「本当に!助かっちゃったな~。家はどこらへんかな?」
「東京!」
「ありがとう。探してみるね」
この時もそうだ…俺は作り笑いをしていた。
内心まだ泣いていた。
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