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すると、蜜柑が
「来たか…」
と言って、玄関へと向かっていった。
俺はとりあえず助かったのだ。
しかし、誰が来たのだろうか?
俺はリビングから出て、そっーと玄関を覗きこんだ。
玄関の扉がゆっくりと開いた。
俺はハッとした。
蜜柑の家に来た人物はあの“蜜柑の彼氏”だった。
すると、蜜柑が
「お帰り~~アハハハ」
と言いながら、包丁を出して、彼を殺そうとしている。
蜜柑が彼に向かって、包丁を向けながら走っていった。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね~」
グサッ
蜜柑に刺されたのは…彼じゃなくて、俺だった。
グハッ
俺は口から大量の血を吐いた。
頭がガンガンする、胸が痛い。もう死ぬだろう。
だが、俺は最後に最後の力を振り絞って、蜜柑に
「人を殺そうとしたら、ダメだろ!」
と告げた。
辺りがぼやけて見える。
しかし、蜜柑が泣き出したのは分かった。
俺の声はちゃんと蜜柑の心に届いたのだ。
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