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島はとても小さくて地図には載っていないけど、俺にとってはとても大きく感じる。
周りは美しい海に囲まれていて、島には緑が溢れている。
こんな景色を見ていたら、フとあの約束を思い出した。
「翔、蜜柑、綾乃、大地、そして俺…勝【まさる】、全員そろったな」
あの時は勝が勝手にリーダーシップをとっていたっけ。
「うん。そろったよ」
綾乃は皆のおやびんみたいな存在だったな。
「どこに行くんだよ?」
大地は生意気だったな。
「俺のとっておきの場所だ」
確かここで、皆で顔を見合わせて笑いあったような気がする。
『楽しみだね』っていうのを表情で表していたはず。
「皆ついてこい」
勝がそう言うと俺等は勝の後ろをヨチヨチと歩いていったんだ。
あの時はドキドキしたな。なんせ、蜜柑が俺の手を握りしめてくるからな~。
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