第一章「レッド・クリスマス」

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 いや、連続すると言うよりは、「させている」と表現した方が適切だろう。   『今朝未明、熊本市、武蔵ヶ丘近辺で男の死体が発見されました………鋭利な刃物で喉を一突き………警察は犯行の手口から、例の連続殺人と同一人物とみて捜査を進めており………』   「………………」  なんとなく見ていたものの、特に何の感想も湧かなかったので、また歩みを再開させる。  俺は警察の捜査など知ったこっちゃないし、愉快犯でもないのだからニュースなんかに興味はない。 「うぅ~さっ寒ィ……」  凍てつくような木枯らしが吹き抜けて、俺は背中を丸める。  その折り、前を歩いていた女子高生のスカートが捲れ、一瞬、可憐な下着か露になる。  白だった♪  オーソドックスだけど、いいね。なによりスカートの下にブルマを穿いてないのが好感度高い。 「うん。眼福、眼福」  さて、気分もよくなったところで、自己紹介でもしておこう。  俺の名前は影山零二。  今ニュースでもやっていたけれど、熊本で起きている連続猟奇殺人事件の犯人、それが俺だ。
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