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やっぱり自分は嫌いだ。
同じ失敗を繰り返そうとしてる。
昔、八方美人だって言われたのに……。
でも、陽菜に嫌われるのは、怖い。
陽菜に嫌われて独りになるぐらいなら、藤波さんや美緒に嫌われた方がまだましかな…?
チャイムが鳴って席につく。
さっき軽くなった体はまた重くなった。
後ろに美緒いるのに…。
そう思って溜め息を吐いたら、トントンの背中を叩かれた。
怖くなりながら急いで振り返ったら、美緒が屈託なく笑って、
「これ、智利にウチと真子からプレゼント」
1枚のメモ帳。
恐る恐る智利は受け取る。
「あ…りがとう…」
「うんッ!!」
ニコッと太陽みたいな笑顔を智利に向けた。
なぜか震える手に力をいれて、智利は手紙の中身を見る。
『智利へ
さっきのは全然気にしてないから 智利も気にすんなよ!!
ウチらそこまで心狭くないし~(笑)
つか 智利が思ってないの伝わったから平気だよ~ん♪
そうだ、美緒と真子のアドレス書いとく!!暇な時にメールしてちょッ!!!
美緒 真子より』
すぐ美緒を見た。
智利に向けてピースする。
思わず智利も笑いながらピースし返した。
2人とも人望厚い理由が凄くよくわかった。
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