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家に入って、台所に向かって、
「お母さん!!裕介が事故った!!」
「はっ!?」
…そらお母さん眉寄せるよな…。
「なんか交通事故だって」
「えーほんと。お見舞い行って来い？」
「場所知らないもん」
はぁ、と息を吐きながらバックを置く。
「面会謝絶だったりして。お母さん裕介ん家に聞いてみてよ？」
「やだよ面倒い」
「お母さん裕介のお母さんとすごい仲いいじゃん!!」
「……もぉ～」
お母さん、あなた、お友達の息子が事故った事より皿洗いの方が大事っすか？
手をエプロンで拭きながら、お母さんは携帯を取り出して電話し始めた。
代わりにと思って、皿洗い機からお皿とか取り出して食器棚にいれた。
にしても、今日は色んな事があるなぁ。
裕介は事故るわ、陽菜はフラれるわ、実は彼女は音々だわ。
こんな疲れたの久し振りだ。
「智利、すぐそこの病院だって。行って来れば？」
多分自転車で10分ぐらいで着くところだ。
智利はニッコリ笑む。
「あホント？じゃあなんかお菓子も買って行って来るね!!」
「うん」
食器棚に全部突っ込んでから、智利は二階に向かった。
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