ハロー

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「ただいまー」 「おかえり。 裕介くんどうだった?」 「あーうん…」 事故じゃなかった、とは言えないんだ……。 「元気そうだったよ。一緒になってギャースカ騒いできた」 「ならいいいけど。騒いでたの?」 「まねぇ。いいのいいの、人いなかったんだあんま」 「ふうん…。安達さん家に迷惑かけてないよね?」 「うん、だから一緒んなって騒いでたって」 「……あっそう…」 呆れ気味だな、お母さん。 「そうだ、お兄ちゃんは?」 「海都なら部屋で爆睡してるよ。 明日朝から公演あるんだってさ。」 「え、学校は?」 「いいよ、あの子一回見たり聞いたりすれば覚えられるもん。」 そう言うとお母さんは私を見た。 「それより問題は智利だよ。ちゃんと勉強してんの?」 うっと眉を寄せる。 「……微妙」 「ダメじゃん。もうテスト近いんだから。 お兄ちゃん見習え?」 「……はぁい…」  
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