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「たっだいまぁ~」
「お、理江お帰りっ!!」
2人が帰ってきた。
来てしまった……。
「ちゃんと渡せた?」
「あたり前じゃん!! おいおいどんだけ私馬鹿扱い!?」
「んー…どこまでも?」
「おい!!」
音々がクスクス笑ってる。
陽菜がニッコリ笑んだ。
――あの笑顔………
「ねぇ音々?」
「え?」
頬杖をつきながら、
「――加古くんと付き合ってるんだねぇ」
満面の笑み。
「なんで?」
しかし音々は笑顔を崩さないで言った。
「だって前にね、音々と加古くんが一緒に歩いてるとこ見ちゃったんだぁ」
「へぇ~
人違いじゃないの?」
……音々、やめて。
お願い謝って………
「人違いじゃないよ。だってバッチシ見たもん。
先週の日曜日、手ぇ繋いで駅にいたでしょ?」
陽菜の笑顔は、恐ろしいほど黒い。
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