プロローグ

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「おじちゃん!」 子供が呼ぶ先にいた… 先程の枝に器用に立つ一本下駄。 背中に白き羽根があり、修験道者の衣服を纏い、赤ら顔に高き鼻。 それは天狗そのものである。 「また、そんな浮遊霊など持ってきおって…。お前にはその程度の輩、簡単に追い払う事も出来ように…」 子供は言う 「この人達は僕に助けてくれって言ってるんだもん…」 「それで辛い思いをしてるのは誰だ?」 子供はしょんぼりしながら 「僕…」 と答えた。
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