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『秋の紅葉。あの時見た風景を思いだす。そしてあなたのことも。』
(一也)
2002年 秋。僕は、大学生最後の旅行を計画していた。外はもうすっかり秋だ。
(一也)
『トシ、おまえ卒論どうなんだ』
(トシ)
『進んでるよ、一也おまえの方こそどうなんだ?』
(一也)
『進んでるよ、とこでさぁ今度連休あるだろう、卒業旅行にいかないか?』
(トシ)
『まだ卒業できるかわかんねぇし、卒論終わってからでいいんじゃないかぁ』
(一也)
『わかってねぇなぁトシ、今、秋の紅葉が綺麗なんだよ、卒業する時には見れねぇだろう』
(トシ)
『そうか、でっ、どこに行くんだぁ?』
(一也)
『広島の宮島』
(トシ)
『遠くねぇ?』
(一也)
『宮島と尾道、3泊4日』
(トシ)
『しかたねぇな、最後だしつきあってやるよ』
(ゆき)
2002年 秋。私は東田ゆき、22歳の大学生。特に進路のことは考えてないけど、卒業だけはしないとね。
(ゆき)
『ねぇマキ、今度の連休、旅行にいかない?卒業旅行はみんな忙しくていけないじゃん、だから卒業旅行をかねて行こうよ』
(マキ)
『そうだね、どこかプランをかんがえてるの?』
(ゆき)
『今は紅葉が綺麗な季節だよね、もみじは広島の宮島が有名じゃない?』
(マキ)
『広島かぁ、尾道の町並みも有名よね、4日も休みあるんだから尾道にも行ってみようよ』
(ゆき)
『決まりだね』
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