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人々が既に寝静まっているであろう、ある深夜のこと
屋敷にひとつだけ微かに明かりが点した部屋がある
部屋の中は薄暗く、机の明かりだけがついていた。
その机に向かって黙々とペンを動かす少女が…彼女の名はカレン・シュタットフェルト。
ブリタニアの一貴族、シュタットフェルト家の長女だ。
だが彼女は兄のナオトが立ち上げた反ブリタニア組織であるレジスタンスのメンバーとして生きている。
母が日本人だからか…日本で暮らしていたからか…、どちらにせよ、今はブリタニア人の父の愛人=カレンの義母(もちろんブリタニア人)の元で暮らしているのだ。
そして実母はこの屋敷のメイドとして…
カレンはこの生活に納得していない。その為、ナオトに反対されながらもレジスタンスに入った。
しかし17歳の彼女は学生としても生きなきゃならない、レジスタンスの活動の空いた時間にこうして勉強はかかさないでいる。それがカレンの大好きな兄の願いだから…
カレンはふとペンを留め、机に立ててある写真二枚に目をやる。
「……。」
写真を手に取り、女性とその両端にいる男子と小さな女子を懐かしげに…切なげに見つめた。
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