不良

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イジメられないだろう そう思っていた飛鳥は学校が終わる時間に街を歩いていた。 渓と利一のもとへ向かおうとして。 歩いているうちに、後ろから声が聞こえる。 「…か…っすか…」 「…いつ…しして…」 「…た…めて…るか」 かすかな声。だがはっきりと聞こえた。 「あいつ無視してる」「またイジメてやるか」という言葉。 「…っ…」 叫ぼうと思うが、声が出ない。その行動に気づいたのか、こっちに近づいてくる。 「お~い!!あ~すか!!」 「久しぶりに遊ばねえか~?」 「緑川公園でさ~♪」 相手は3人。こっちは1人。絶対に負けはわかる。 「…嫌だ…だ~れが行くか!」 強がりを見せる。今は不良なのだから。 奴らを睨みつけているうちに、こっちに向かってきた。 奴らは知らないだろう。あんなにイジメられていた飛鳥が不良になったとは…。
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