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「よく言うよ……」
美少女梓は美羽の髪を耳へ掛けながら爽やかに笑った。
普段から姿勢も良く物腰の柔らかい梓はどんな姿形でも……狡い。
「お前こそ、俺に堕ちてるクセに」
こんな美少女に迫られたらどんな人でも魅了されると思う。
梓の目力は半端な物ではないのだ。
「うっ……」
言い返したいのに言い返せないのは有無を言わさぬ圧倒的な力と―――女装だ。
「カッコイイ事言ってるけどね、女の子同士に見えちゃう」
「ですね……」
背の高い二人なら尚目立つ事この上ない。
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