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梓はふわりと髪を片側に寄せながら敬と俊宏を振り返る。
「お前らこれからどうする?」
「どうしようね?」
「たまには……楽しむのはどうでしょうか?」
敬の意見に二人は一票ずつ投じていた。話し合いは案外簡単に纏まったらしい。
「よし、美羽。今日はお前に付き合ってやるよ」
梓は美羽と指を絡ませた。恋人繋ぎだ。
「良いの?」
「今日だけな。明日は忙しくなるだろうし……」
明日も行事があり、今日よりも時間が取れないのは目に見えている。
それに梓が付き合ってくれる、と言うのだからそこは素直に頷くのが得策だろう。
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