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「ほら、行くぞ?」
梓が素っ気ない態度を取る事に美羽はほくそ笑んだ。
素直になれない梓が無性に可愛く見える。
楽しみで仕方がないのに真逆のアプローチしか出来ない不器用さが堪らない。
「ほら、梓もこう言ってるんだから二人共おいでよ!」
親友を大切に出来る3人を羨ましく思う。
友達か、と聞かれれば皆が皆そう言った関係にあたるだろうが親友か、と聞かれれば……困る。
お揃いのアクセサリーを付けているから親友、同じ髪型をしているから親友―――基準はそんなに簡単で甘い物ではない。
俺様の梓、沈黙の敬、太陽の俊宏。
バランスの絶妙な3人にはこの先、何時までも変わらずに居て欲しい。
今は女装をしていても並ぶ後ろ姿は何処までも眩しかった。
完
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