特別編―南陽祭二日目

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 でも、過去は過去であり、今の関係には関係ない。  だから、知りたいとは思わないし、でも、梓がもし自分の過去を知りたければ何だって話すつもりだ。  ニコニコする美羽の横で梓は耳を赤くしていた。 「よく……んな恥ずい事言えんな……」  男よりも女の方が案外ストレートだったりする。  梓は俺様な人間なので自分で言うのは構わないが他人に正面切って言われれのには慣れていないようである。 「梓が照れてるー! 可愛いー」 「っるせ!」 「写メにでも撮ります?」 「俺で遊ぶな、敬っ!」  昨日の疲れを全く感じさせない三人はつくづく化け物だ、と思う。  体の何処かが改造されてたり、悩の一部が取り替えられてたり……人間から逸脱したような存在な気がしてならない。  楽しむだけなら誰だって出来るが“楽しませる”のはそう安々と思い付いたり、実行出来たりする物では無いだろう。 「あっ、そうだ」  美羽は今日、異様に寝不足な原因を思い出した。  漫画やテレビという娯楽が原因では断じて無い。
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