特別編―南陽祭二日目

15/17
前へ
/234ページ
次へ
「それと……、私に構ってくれるのはとっても嬉しいんだけど、時間は大丈夫なの? 俊宏は慌ててた気がしたんだけど?」 「っ、やばいっ! 全然、大丈夫じゃなかった! あ、飛鳥さんっ、もてなしもしないですみませんっ! 御礼は後日、必ずしますからっ!」 「体でね。期待してるわよ、梓君?」  ふふっ、と笑った飛鳥に梓は軽くお辞儀をして服を引っつかみステージの端にある簡易脱衣所へと走った。  飛鳥は会場に行くわ、と美羽に名刺を渡して去る。 「梶谷……飛鳥さん……か」  あまりにインパクトのある彼女を美羽は忘れないだろう。  言ってることは無茶苦茶だけれど、彼女は賢い……―――気がする。  そうでなければ…… 「美羽?」  梓や敬や俊宏を今以上に輝かせる事は出来ないだろう。
/234ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7298人が本棚に入れています
本棚に追加