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静かな校舎に美羽と見知らぬ男の足音だけが響く。
「あの、すいません……」
「何でしょうか?」
「……貴方は何者ですか?」
美羽の素朴な問い掛けに男は「ああ」と振り向く。
「自己紹介が遅れました。私は生徒会副会長の佳山 敬といいます」
「……副会長?」
「えぇ」
敬は素っ気なく答えた。
「疑問なんですが……、何故副会長が私を捜していたんですか?」
再三の質問に敬は少しだけ眉を寄せる。眼鏡のせいで表情が読み取りにくい。
「敬で結構です。それと何故、貴女を捜していたのかはじき分かります」
そう言うとある部屋の前に着いた。
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