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暫くして戸が開いた
「沖田さん?どうなさいました?」
「コレ」
沖田はそう言いながら持っていた土鍋を見た
その仕草を見て何かを察したように土鍋を持ち歩き始め、沖田も横についていった
「わざわざありがとうございます。置いといて下されば取りに行きましたのに」
「いえ、こちらはお世話に成っている身ですから」
「気になさらないで下さいな」
そう言って沙羅は優しく微笑み、俯き気味に成りながら話始めた
「私達は幼い頃から2人暮らしで妹に寂しい想いをさせておりましたが皆様のおかげで今は本来の自分を取り戻したようで」
「それは良かったです。沙羅さんには妹さんが居られるのですか」
なるほどと沖田は感心したように軽く首を縦にふった
「はい。双子の妹が1人」
「その方は今どちらに?」
「近藤さんを連れて買い物に行っています」
「そうなんですか・・・買い物ですか」
「はい。」
興味津々のように瞳をキラキラさせる沖田を見て沙織は心の中で小さく笑った
「明日にでも一緒に如何ですか?」
「本当ですか!?ありがとうございます」
素直に喜ぶ沖田を見て沙羅ついつい声にして笑ってしまった
素直で可愛いと・・・
「フフフ・・・では夕食の時にお部屋までお知らせに行きますので」
「はい!」
沖田はルンルン気分で部屋へと戻った
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