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あれは、ちょうど一年前位かな…?
その時はおねいちゃんの引っ越しの日だった
三年余り暮らしていたアパートを引き払い
実家に帰ろうとしていた
前もってお父さんから、手伝いのコールを受けていたため
えりと手伝いに向かった
お父さんが軽トラを借りて来ていた
既にお母さんは、荷造り中…
そして、もうひとり…ひたすら荷物を運び出す人が…
それは、ここで三年余り一緒に暮らしていた
おねいちゃんの彼だった
彼は色々あり、事件を起こし3ヶ月間服役し出てきたばかりだった
おねいちゃんは、彼が服役している間に考え夜の仕事も辞め
子供もそろそろ幼稚園なので
実家に帰る事を決意したみたいだ
でも、その後ろ姿はあまりに寂しそう…
どんな気持ちで二人で使ってきた物を整理してるんだろう
励ますこともできずじまい
おまけにえりの大嫌いなおねいちゃんの彼氏
何時もえりは…
『早く別れればいいのに…凄くうざいあいつ』
『やっと清々する!』
ある程度片付けも終わり
一服していた時だった
お母さんが口を開いた→
〔あなた、もう二度と連絡してこないでね!〕
〔◯◯ちゃんも幼稚園に入れないといけないんだし〕
〔おねいちゃんも最後に言いなさい!連絡してこないでね!って〕
黙り込むおねいちゃん…
その時彼が重い口を開いた!
「この前二人でやり直そうねって言ったよね」
「◯◯も幼稚園に入れて」
「そして、結婚しようって約束したのに、どうしてなの?急に…」
溢れ出す涙を止めることも拭う事もできないまま
ボタボタと涙を流しながら訴えていた
《可哀想…チョイ悪な彼氏だったけど》
〔もう、連絡してこないで下さい〕
とうとうおねいちゃんが…
それが、最後の別れの言葉になった!
お父さんとふたりタバコを持った手が止まっていた
どうであれ→人の別れの場面なんて見たくない!
もう少しで貰い泣きしそうだった
えりとふたり帰りの車の中で…
『はぁ~やっとこれで清々した!バカが…』
「もう、いいじゃないか!見たろ!えりも…」
ちょっと、えりにムカついた
いつかこんな風にお母さんから、えりから言われたら…
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