龍二・・・力の一片

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スタスタと平然とステージを去ろうする灰に麗花が声をかけた。 レイカ「待って下さる・・・? 今の戦い・・・本気をお出しになりました?」 勇とも良い勝負をしたという自負を持っていた麗花にとって、圧倒的な力の差を見せ付けられた今は、とても信じ難い心境だった・・・ 気を失ったカナリアを麗花が送還しながら、灰の回答を待つ・・・ カイ「・・・そうだ・・な・・4割・・・程度だ・・」 サラッと言われた衝撃の事実に、プライドを打ち付けられた麗花は肩を震わせて・・・ レイカ「・・・ふふふ・・ そうでなければ面白く有りません。 目標は手近にあり、また高い程よろしくてよ。」 静かに微笑し、サッと髪をなびかせ翻し、威風堂々とステージを後にした・・・ その際に、風に乗せられ灰に届いた言葉は・・・ 「10年と言いましたわね? 3年・・・3年でマスターしてみせますわ。」 そんな不敵な呟きが灰に聞こえてきた・・・ ライカ「まさしく一発逆転劇。 巨大な氷の大樹は氷山先輩の電維包陣によるものでした。 底知れぬ実力、そして名勝負だったのは言うまでも無かったでしょう。 しか~し・・・ 本当の名勝負はこれからです。 歴史上希に見る、零階て・・・エヘン・・・高帝位の電従同士の戦いが始まります。 皆さん、目をかっぽじって見ないと損しますよ? ではでは、選手入場です。」 カイ「・・・・・・・おい・・・」 休憩無しで勝手に話を続け、試合を開始しようとする雷華に灰は呟く様に文句を言うも、疲れていないのは事実なので、肩をすくめて此処は引き下がる事にした・・・ しかし、この事は後で問い詰めようと、しっかりと思った灰だった・・・ ライカ「・・・ブルッ!!・・・な・・何!!?」 雷華が寒気を感じたのは余談だ・・・
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