龍二・・・力の一片

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ユウカ「・・・私は・・・それでも私は・・・」 そう繰り返す悠夏に灰はそっけなく言った。 カイ「・・・俺は・・・貴様・・を・・許していない・・・ ・・だが・・・力はそこそこ・・・認めている・・・さっさと・・準備しろ・・」 灰はパートナーとしてではないが、共闘を申し出た。 その辺が灰に出来る最大限の譲渡だった・・・ また、悠夏も葛藤の中にいた・・・ 故に、こんな風な灰の言葉でとても心が軽くなった・・・ 無条件で許されても、悠夏自身が己を許せなかったから・・・ そしてその言葉を聞いた悠夏は、涙目でお礼を言った・・・ ユウカ「ありがとう・・・ございます・・」 と。 しかし、そんな二人のやりとりに、いちゃもんをつける奴がいた・・・ ナル「どんだけ上から目線なんだよ・・・ あれじゃ香椎先輩が可哀想だぜ?」 ツバメ「偉っそうに・・・ 見ていて腹が立つのぉ。不愉快じゃ。」 好き勝手言いまくる2人に、灰はギロリと視線を向けると、 カイ「・・・殺す・・・ 久崎は俺が・・・と言いたい・・・が・・・燕の相手は・・・俺しか・・出来ない・・・ ・・だから・・・久崎を・・『殺れ』」 殺意と言う名の原動力を得て、灰達は始動する。 此処に、白薔薇の二重奏の決勝戦が始まろうとしていた。 リュウジ「・・・?何で灰はあんなに怒ってるの?」 龍二(主人公)をないがしろにしたまま・・・
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