龍二と鳴の素晴らしき共闘・・・?

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気化した水蒸気が一瞬で其処を覆いつくす。 ツバメ「こんなんで死ぬとは思わんが・・・手応えはあったのぉ・・」 凄まじい斬撃を放った燕は涼しい顔で呟く・・・ 巻き込まれた鳴の様子も分からない状況というのにだ・・・ ライカ「これはっ!! 凄まじい一撃がクリーンヒット!!! これでは氷山先輩と言えど、戦闘不能か!? そして・・・雹夜の姿も見当たらないですね・・・」 雷華の実況で、雹夜がいない事に気付く・・・ 確かに、ステージ上にはいない。 ならば、お得意の隠れる戦術か何かなのかと皆が考え出した頃、 ボッ!!っと勢い良く土煙から何か塊が出てきた。 それは綺麗に着地すると、苦笑しながら服の埃を払い、口を開く。 ナル「ぜってぇわざとだな??」 出で来た男・・・久崎鳴は、燕に一応抗議した。 ツバメ「信頼じゃ。」 サラッと燕は悪びれる様子もなく言い放つと、鳴と同時に出てきた雹夜と視線を合わせる燕。 ヒョウヤ「・・・構わねぇからとどめさして良いですよ。」 無傷の2人。 それは雹夜が鳴を守るべく、燕の一撃をギリギリで防いだからにある。 ツバメ「分かっておる。」 焔雀を構え、切っ先に気色を集中させる・・・ ツバメ「はぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」 そこに見る見る内に巨大な炎球が発現する・・・ ツバメ「喰らうのじゃ!!」 燕は大きく焔雀を振りかぶり、炎球は、灰がいるであろう場所を襲った!!! ゴゴゴッ!!! 大気を鳴らし迫る小さな太陽と言えそうな炎球・・・ それが土煙の位置に触れようとした瞬間ッ!!! ズボッ!!と、手がそこから伸びた・・・ そして、それが炎球に触れた瞬間、炎球はまるで存在してなかったかのように消え去った・・・ そう・・・音もなく消えたのだ・・・ そして突き出された手・・・ いや腕は、鉄甲に包まれていた。 ツバメ「・・・しもうた・・・」 それを見た燕は、表情を歪ませて呟いたのだった。
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