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ナル「キレた・・・
これほどの力・・・
だがまだ足りない・・・
俺を・・・柳星を満たすには・・・」
リュウジ「・・・柳星?・・鳴は何を言ってるんだろ・・」
鳴の呟きが聞こえてきた龍二は不思議そうに鳴を見た。
だが、はっきり言ってそれを確かめる時間は無い。
ツバメ「龍二。儂の後ろにつくのじゃ。灰の小僧の気色は毛ほども通さん!!」
リュウジ「ふえっ?・・・気合いが入ってるね?」
おとぼけた顔でトボトボと燕の後ろにスタンバる龍二。
全く気圧されて無いのは流石だといえる。
そして燕は焔雀を構えた。
姿勢は刺突・・・
研ぎ澄まされた殺意。
残滓を残す気色は空気を侵し、辺りは朱に染まる。
対して灰は、自然体・・・
構えはなく・・・だが視線は燕を見据え、そして気色は・・・
澄んだ水色の気色は埋め尽くされた赤に負けず、己を誇示していた。
気色の対比は、燕:灰=7:3。
だが、灰のギフトの能力を考えれば五分五分・・・
お互いは睨み合い、集中し、その他を排除した。
視野から。視覚から。思慮から。
そして思考から・・・
記憶から・・・
鳴の存在を・・・
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