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ナル「・・・チャンスだ・・」
鳴は2人の気がそれたのを感じ取り、静かに気配を希薄化させていった。
そして、雹夜も動いた。
それは先程と同じく火付け役。
つまり・・・
ヒョウヤ「水槍刃降」
つまり、灰に向けて、水の槍を振り下ろしたのだ。
カイ「ッ・・・」
ツバメ「勝機!!!」
反応は同時。
隙が出来るのを嫌がった灰は素早く後ろへ下がった。
燕は、突きの体勢から大きく前進。
ツバメ「三式‐不破衝閃」
防御を省みない神速の連続突きを放った。
だが、灰も負けてはいない、
拳を握り、焔雀にピタリと合わせて相殺した。
ガキンッ!!・・・・・・グググ・・・
赤の気色と水色の気色が中央で収縮していく。
爆発の前触れに見えるそれは、きわどい拮抗にのみ存在した。
だが、それは崩れた。
バシッ・・・・・・・・・・・・・・・・
超高密度の気色が・・・
相反する気色が反発を起こし、外側へ逆流しだした。
正確には・・・真上へ・・・
とぐろを巻いて上空へ柱がそびえ立った。
ナル「ご苦労さん。」
ポンと軽い調子の言葉が、ある場所から聞こえてきた。
それを目で確認していた雹夜は、嬉しそうに呟いた。
ヒョウヤ「・・・アニキが・・・来た・・」
歓喜に声を震わせて、天高くを見つめて・・・
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