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初めて彼と電話で話した。好青年。それが第一印象。
割舌がよく、聞きやすい話し方。声に惚れるって実際あるのね…って感じだった。
彼は、今まで話した人達と違って、アドレスや携帯番号聞いたからといって、特別な関係を迫ってきたり、下ネタを振ってきたりしなかった。
他愛もない話が楽しくて、夫の帰りが遅いのをいい事に、外が明るくなるまで、携帯が熱くなって手が痺れるまで夜通し話した。
彼にとって特別の関係になりたくて誘ったのは、あたしの方だった。チャットでも人気者の彼を独占したくなったのだ。
ある日、勇気を振り絞って彼に言った。
「ねぇ…telエッチした事ある?」
「えぇ!ないよ、そんなの。」
「してみたくない?」
「やり方知らないもん。」
そんなこんなで、あたしもしどろもどろだったけど、この日を境に、彼とはお互い意識しあう仲になった。
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