闇に染まる真っ赤な血

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『直也…やべぇぞ!!早く逃げないと…殺される!!……立てるか?』 返事のしない直也の肩に腕を回し、抱えながら立ち上がろうとする。 ………が、力の入らない修二では直也を担ぐ事はできなかった。 『起きろ!!直也!!…頼む!!…起きてくれ!!』 何度呼んでも返事は返ってこなかった………。 「もう…戦わないのか?」 男はつまらなそうな顔で問い、修二に近づいた。 『くっ…来るな!!』 苦しそうな声で胸を抑え、叫ぶ修二。 そんな事はお構い無しの男は腕を組ながら、修二と直也を思い切り蹴り飛ばした!! 壁へ吸い込まれるように激突し、倒れ込む二人。 『ゲホッ…ゲホッ……。 か…体さえ言うことを聞けば………お前なんか!!』 修二の言葉に首を傾げ、ため息をつく男。 「ふぅ………って事は、体さえ動けば、オレやコイツ(ζ)を倒せるとでも言うのか?」 負け惜しみのように修二は、咳き込みながら高々と…笑った。 『…当たり前だ!!!!』
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