闇に染まる真っ赤な血

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「クックックッ………。 おもしろい。面白いよ、カスのくせに!! ならば、二人でオレ達を殺してみせろ!!」 男は懐(ふところ)から小瓶のような物を取り出し、修二の目の前に差し出した。 「お前達二人は、一年もの長い間、外の空気に触れすぎた。 莫大な力量を持つ、ウイルス兵器やウイルス生物には、生存するのに不向きだ。 この“ワクチン”を打て!! 完全なワクチンではないが、打てば数時間は今まで通り、体が動くだろう…」 そう言うと男は、修二に小瓶を投げ渡した。 『しっ…信じれるか!! …そんな事…くっ…からだ…が………』 今まで以上の胸の苦しみに、耐えきれなくなる修二。 「考える必要があるか?今のように苦しんで死ぬか、ワクチンを打って体を自由にするか……。 まぁ…その後すぐにオレから殺されるがな!!」 腕を組み、笑いが止まらない男。 “未来”が見えているかのようだ………。 『くそっ!!』 男を睨み付けながら、自分の腕と直也の腕にワクチンを打った。 流れてる…血に混じる…感じがする。 注射器の針が直也の腕に入り込むと、刺激を感じたのか苦い表情をし、目を…覚ました。
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