闇に染まる真っ赤な血

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構えもせず、動こうともしない亮介。 顎に手を当て、考え事でもしているように見える。 『どっ…どうしたんだ!?』 「…わからない。何かする気…なのか?」 構えを崩さず、ヒソヒソと会話をする二人。 「なぁ…もしかして、今…チャンスじゃないのか!!?」 その言葉の後、直也の姿は修二の隣から消えた。 直也の考えに感づいた修二も瞬時に行動を開始した。 亮介の目の前に…二体のウイルス兵器が拳を前に殴りつけようとしていた!! まだ二人の存在には気付いていないようだ。 直也の作戦は、こうだろう………。 亮介に一撃を与え、怯んだ隙に逃げ出す。 上手くいくか解らないが、今出来る事はこれぐらいしかない。 修二と直也の拳が亮介の体に触れる瞬間………。 拳の動きが止まり、倒れ込んだのは修二と直也だった………。
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