新たな標的と標敵…

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さらに衛兵の一人が追い込むように口を開いた。 「任務を遂行すれば、自由…。 逆らうなら、死ぬまで一生この牢獄の暗い天井でも眺めてろ。 ………死ぬまでな!!」 選択の余地を与えない………。 「…本当に…自由になれるのか!?」 「あぁ………。私は嘘を言わん。なんなら、報酬も出そう……」 〈自由に…なれる。金も…手に入る。何も文句がない………。 ただ…コイツ等が信用できない!!〉 さらに黙り、考え込む。 「すぐに返事が欲しいんだが…嫌なら他に当たる……」 そう言い残し、その場を離れようとした。 「待て!!………やるよ。やってやるよ!!」 〈どうせ死ぬまでする事ないんだ…。だったら、やってやるよ!!〉 下を向き、瞳を合わせないまま答えた受刑者。 「そうか…。君が適任だからな………」 足を止めた総監は再び歩き出した。 そして、角を曲がった所で衛兵に静かに呟いた。 「実験の準備を始めろ………」 悪魔の顔に笑みが浮かんだ。
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