聖夜の贈り物

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   カーテンのすきまからお月さまが見える。よかった。すこしでも明るいほうがサンタさんのトナカイも走りやすいよね 、きっと。    いま何時だろう。  時計のよみかたはパパに教えてもらったんだけど……え~と、みじかいはりが 『9』よりちょっと上にきてて、ながいはりが『5』のところにきてるから……9じ25ふん!  いつもならもう眠ってる時間だ……サンタさんて何時に来るんだろう。  ちょっと眠くなってきちゃった。    ――カチ カチ カチ……。    時計の音を聞いてるとよけい眠くなるなぁ。でも頑張って起きてなきゃ……。      ――カチ カチ カチ……。    ……。   「もう寝たかな?」   「いくらなんでも寝てるわよ、もう12時だもの」  パパとママの声が聞こえる。やっぱりサンタさんはパパなのかな?  ううん、違う、きっと二人ともぼくのようすを見に来ただけだ。    キィーッ。  ドアが開いた。起きてるってばれたら怒られちゃうかな?   「メリークリスマス。りょうくん」    あれ? パパの声じゃない。てゆうことは――。  
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